Category : 江戸時代にもいた淫乱な女たち

借金のカタに出された妻のセックス

時代劇映画などで、借金のカタに妻を差し出すという場面が描かれることがあります。現代的な感覚では「あり得ない」話ですが、かつては実際にあった話のようです。妻をカタにするということは、もし借金が返せなければ相手にとられてしまうということになります。カタとなった妻は、相手の家でのんびり遊んで暮らせるわけではありません。女中がわりに使われたり、夜のお相手もしなければならないこともあります。妻の体が「利息代わり」になるというわけです。毎晩お相手をしているうちに情が通い愛し合ってしまうということもありますし、性のとりこになってしまうということもあったようです。「カタ」を返せなくなって、借金をナシにするというようなこともありました。

カタに出した妻を寝取られてしまった旗本

七百石の旗本大久保は、至急に金が必要な事情があり、友人の保々という旗本に100両の借金を頼みました。いくら親友の頼みとはいえ、保々も担保なしでは金を貸すことはできません。そこで、なにか「カタ」を出せ、と大久保に要求します。特に資産らしいものを持たない大久保は、思案の末に「家内のお甲をカタに出そう」と申し出ました。お甲は八百石の旗本の娘で、よく気の付くセクシーな美人でした。保々にしてみれば、こんな人妻とは言え、こんな女性を毎日自由にできるとなれば言うことはありません。すぐに承諾して、100両の金を貸しつけました。

カタとしてあずかった以上、保々はお甲を自由にできます。熟した女性であるお甲を毎晩閨(ねや)に招いてセックス三昧の日々を過ごしたのです。最初のころは「おつとめ」としてお相手をしていたお甲の方も、次第に保々との性生活におぼれていきます。いつしかふたりは互いの肉体なしの生活など考えられなくなってしまったのです。

「貞女は両夫にまみえず」はただの理想論!?

女性のあるべき姿として、わが国では昔から「両夫にまみえず」とか「二夫にまみえず」と言われてきました。一度結婚したら、たとえ夫と死別したり離婚をしたりしても、女性は二度と他の男性に抱かれない、というのが「正しい女性の姿」とされてきたのです。しかし、実際には後家となった後に、若い男性の性のお相手をしたり、寺の坊主とねんごろになって性的満足を得ていた女性は少なくなかったようです。既婚の女性の中にも、他の男性と密通する人もいました。

お甲と保々との場合、ふたりの相性がバッチリだったために別れられず、保々は借り主である大久保に対し、「カタであるお甲をくれないか」と申し出ることになりました。妻を寝取られるということは大変な恥です。大久保家ではすったもんだの議論がありましたが、結局は妻を譲り借金を棒引きにしてもらうことで話がつきました。

借金のカタに妻を差し出すということは、実際にあった話のようです。中には、貸し主との間に性的なつながりができてしまって別れられなくなるケースもありました。江戸時代にも、セックススキャンダルはしばしばあったのです。

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