Category : 「張形」を楽しんだ江戸の女性たち

張形を活用した女性は、主にどんな人たち?

現代では、「大人のおもちゃ」として樹脂製の張形、さらに電動でバイブレーションのかかる張形などの他に、ピンクローターやバイブレーターが登場して、女性の快感を高める道具はとても発達しています。しかし、普及率はどうかと言えば、それほど高くはないのではないでしょうか?

アイスランドやノルウェー、イギリスなどでは女性の半数がバイブやローターなどのアダルトグッズをもっているそうです。日本でも、若い女性の間ではかなり普及しているようで、一説によれば2割~3割の女性がなにがしかの「おもちゃ」を持っているとも言われますが、中年以上の女性にはそれほど一般化はしていないでしょう。江戸時代には、独身女性の多くが活用していたようです。

マジメな後家さんはみんな持っていた!?

寿命が今ほどには長くなかった時代には、夫を早く亡くす女性も少なくありませんでした。20代、30代で後家となった女性たちは、ようやくこれからセックスの悦びを知る段階で、性交の相手がいなくなってしまいます。うまく、他の男性と再婚できれば良いのですが、そういうチャンスに恵まれない人は自分で慰めることになります。

「張形で補っておく堅い後家」という川柳がありますが、「堅い後家」は張形で性欲を補いました。逆に、「堅くない後家」の場合には、張形は必要なかったということです。適当に遊べる男性を見つけられたと言うことでしょう。

大名の妻たちもみんな持っていた!?

江戸時代には大名の奥方はみな江戸屋敷に住み、夫は参勤交代で一年おきに国元に帰りました。そのため、一年おきに、大名の妻はセックスレスになります。そこで、気の付く奥女中が奥方に張形をお貸しして寂しさを紛らわすように気を配るのが普通でした。身分の高い女性たちも使っていたのです。

「張形の紛失下女は疑われ」という川柳がありますが、御殿女中の所有する張型が無くなったため、下女に疑いがかかった、という話です。男子禁制の大奥で働く女中たちは、めったに男性と性交渉を持つことができないため、張形はとても大切だったようです。俗世間の肉欲を超越した生活をしているはずの尼たちも、張形の愛用者でした。

「値次第で45本いると長局」という川柳がありますが、張形の訪問販売をしにきた売り子に、奥女中が「値段次第では45本買う」と値段交渉をするという内容です。45人の女中が張形を必要としていたのでしょう。 江戸時代には、男性と接する機会の少ない奥女中や尼、後家などの間では、張形を持っている女性がかなり大勢いたようです。

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